入れ歯
食べることは生きていくうえで欠かせないことであり、生活の中の楽しみの一つだとも言えます。
それがある時、今まで当たり前のように噛んで味わっていたことができなくなり、「噛みにくい」「味や温度が感じにくい」などの状態になってしまうことは、楽しみだった食事が大きなストレスとなってしまうのです。
それに加えて更に問題となるのが、しっかり噛めないことによって全身の健康に影響が及んでしまうことです。
しっかり噛めなくなると脳に十分な刺激が伝わらなくなり、脳の活性化やストレスへの適応、生活習慣病をはじめとする病気の予防など、重要な働きに支障が出てしまいます。
「噛めたらいい」ではなく「噛むことで健康になる」ことを考え、入れ歯を作製する必要があります。
噛むことができると生活が大きく変わります
●おいしく食事ができます
入れ歯にしてから食べることに対する興味が薄くなった、という声を聞くことがあります。
それは、入れ歯によってしっかりと噛むことができなくなってしまったからです。
使用時の痛みや違和感などの不満がなくなれば、また食べる喜びを感じることができるのではないでしょうか。
●楽しく運動できるようになります
日常の動作では気が付きにくいのですが、グッと踏ん張ったり力が入った時などに、人は自然と歯を噛みしめています。
ご自身の歯のように噛みしめることができると、ゴルフやテニスなどの運動もより楽しむことができます。
また、私たちの身体は姿勢のバランスを保つ時に抗重力筋という筋肉が働きます。その抗重力筋の一つが噛む動作をする時に使う「咀嚼筋」です。身体のバランスと咀嚼筋は、密接な関係があるのです。
●認知症予防が期待できます
噛むことができると食事を楽しむことができるため、よりよい栄養摂取ができる状態となります。
そして、しっかりと噛むことで脳や筋肉に刺激が与えられ、感覚や運動、記憶などに関与する脳内物質の働きが活性化されます。
身体のバランスを保持することで全身の筋力が発揮され、正しい姿勢を保ったり転倒予防などにつながります。
当院で行う入れ歯治療
●ノンクラスプデンチャー
入れ歯に対するお悩みの一つに「金属を使っているので目立ってしまう」というものがあります。
ノンクラスプデンチャーは金属を使わずナイロン樹脂で作られており、薄く目立ちにくい、弾力性のある入れ歯です。
耐久性・快適性・噛む力に優れているほか、金属を使用しないため金属アレルギーの方にもご利用いただくことが可能です。
入れ歯に金属のバネがある・ないの違いだけで口元の見た目は大きく変わります。
金属のバネがない入れ歯「ノンクラスプデンチャー」は、使いやすさと自然な美しさのある入れ歯です。
ノンクラスプデンチャーの特徴
・歯肉に近い色の素材を使っているため、見た目にも目立ちにくい
・周囲の歯への負担がかからない
・金具を使用しておらず、口内のフィット感や舌感がよく違和感が少ない
・隙間がほとんどなく、入れ歯と歯肉の間に食べ物が入り込みにくい
・味や臭いがなく、金属アレルギーが起こりにくい
●オーバーデンチャー
残っている歯を加工したり、埋入した数本のインプラントを入れ歯で覆い被せ、その歯やインプラントを支持として使う入れ歯をオーバーデンチャーといいます。
残った歯やインプラントを固定源に入れ歯を維持するため安定性に優れており、総入れ歯で起こりがちな「ずれる・外れる」「痛い」「ガタついて物が噛みにくい」などのお悩みを抱えた方や、ほとんどの歯を失ってしまった方におすすめの治療法です。
また、入れ歯は患者さまご自身で取り外しが可能なため、管理しやすいという特徴もあります。
オーバーデンチャーの特徴
・入れ歯がインプラントで固定されるため、しっかりと噛むことができる
・バランスの整った見た目にすることができ、美的な面にも対応可能
・手軽に取り外しができるため、メンテナンスが簡単
・通常のインプラント治療に比べてコストを抑えることができる
・大きな外科手術を必要としないため、身体的な負担が軽減できる
オーバーデンチャーの注意点として、しっかりと噛める反面、人工歯のすり減りが早いことがあります。
また、ご自身の歯やインプラント部分に噛む力が集中するため、その部分から入れ歯が割れてしまうことがありますが、そのような場合には、金属のフレームを使用するなどの補強を行い対策していきます。
当院では、このような内容についてもしっかりとご説明し、患者さまのご希望に合わせた治療法をご提案いたします。
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